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11年の亭主口上



11/1の
亭主口上
 2011年がやってきた。
 クラークの小説では、2001年に木星付近で行方不明になったボーマン船長が戻ってきて、人類に高度な宇宙の知生の存在を知らしめることになる年である。
 それはつまり「地球幼年期の終わり」の始まりを告げる「福音」なのだが、現実の地球人を見てみれば、幼年期を脱するどころか、むしろ退行しているかのように野蛮化し、野獣のごとく争いを強め、みずから社会を崩壊させようとしているかのようでもある。
 はたして、この一年はどんな年になるのだろうか。
 
 さて話は変わるが、人生五十年という言葉がある。
 今さらながら、これはたぶんかなり正確なのだと、最近つとに思う。
 よくいろいろな動物の寿命は何年だという言い方をするが、おそらくヒトの寿命を動物学的に考えると50年というのが妥当なのだろう。
 なぜそう思うかと言われても答えづらいが、自分がその年になってみて直感的に感じることなのである。

 自分自身の身体に急激にガタが来ているということもあるし、周りの人達の話を聞いても、どうもそんな感じがする。
 そもそも日本人男子の平均寿命は昭和20年代まで50歳を超えることがなかった。
 もっとも最近の研究によると太古の人々の中にも相当高齢まで生きた人が多くいたらしい。ただ子供の時に死ぬ人が多くて、平均すると寿命は短かかったのだろう。
 そしてもうひとつ、たとえ身体自体は生きていける力が残っていたとしても、獲物を狩りにいけなくなったり、逆に肉食獣に襲われた時に逃げられなくなったりすれば、それは死ぬしかない時期だというふうにも言えよう。

 もちろん、実際上はあと何十年も生きていくことになるのかもしれないが、しかしこういう節目で、自分の生と死について考えておくことは決して悪いことではないはずだ。

 だから、と言うわけではないけれど、このホームページについて、そろそろリニューアルしようと思いたった。
 一時休止等を含めて、春を目処に改変を進めたいと思う。
 それに伴って更新が無くなる可能性もあり、ご迷惑をおかけすることになるかもしれないが、どうかお許し願いたい。


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